なぜあなたは早起きができないのか

はじめに

もし、あなたが早起きを決心したとしても、いざ朝になると起きれない、ということはないでしょうか。眠い、寒い、体調があまりよくない、雨が降っているから…。いろんな理由がありますが、昨日の決心とは一転、朝になるとどうしてこうも、意志が弱くなるのでしょうか。

実は私もそうでした。「明日は必ず〇時に起きる」と決心するものの、朝になると何かと言い訳を考えて、出社時間にぎりぎり間に合うような時間に起きてしまったことは何度もあります。

早起きに失敗すると、自己嫌悪に陥ってしまい、こんなことなら、そもそも早起きなんて考えなければよかったと思ったこともしばしば。自分の意志の弱さを嘆くこともありました。

でも早起きができる、できないには、意志の強さはあまり関係ありません。早起きをするための技術があるのです。早起きができないのは、その技術を知らないだけ。技術なので、意志の強さは関係なく誰にでもマスターすることができます。

ここでは、まずなぜ早起きができないのか、その理由をしっかり分析し、次回早起きするための技術をお伝えします。早起きをすると、自由な時間が増えて、やりたかったことができたり、頭が冴え生産性が高まったりするほか、心身の健康面でも大きなメリットがあります。

早起きの技術をマスターし、あなたの人生をよりよいものに変えてみませんか。

早起きできない理由4選

夜寝るのが遅い

早起きしようとして、失敗する最大の原因は、単純に睡眠時間が短いことです。早起きを決心すると、「明日は5時起床」などと起きる時間にフォーカスばかりします。しかしこれでは上手くいきません。

睡眠時間が短いと朝、目覚ましで起きても眠い!これは分かり切ったことです。意志の力だけでは、初日や二日目は頑張れるかもしれませんが、長続きはしませんでした。そうです、早起きするために大切なのは就寝する時間です。

起きるためだけに無駄な力を使うのはきついし、もったいない。早起きをするなら、まずはしっかり睡眠時間を確保すること。そのためには朝起きる時間から逆算して就寝する時間を決め、その時間に寝ることです。早起きができるか、できないかは前日の夜に決まると言っても過言ではありません。

睡眠時間は一般的に6~7時間が必要とされています。私の感覚では7時間がいい。体質にもよりますが、睡眠に必要な時間をしっかり確保することが大切です。

睡眠の質が悪い

十分な睡眠時間を取ったとしても、朝すぐに起ききれないことがあります。その場合は睡眠の質がどうだったか考えてみましょう。ぐっすり寝むれた時の目覚めはすがすがしいものです。

良質な睡眠を妨げるものとして、ここではアルコール、スマホ、考え事の3つを挙げたいと思います。

アルコールは睡眠導入にはメリットとなることもありますが、脱水症状の状態をつくり出したり、利尿作用があり、夜の眠りを妨げます。

スマホは、脳が眠りに入ろうとしているときに、光や情報といった新たな刺激与えてしまい、落ち着いて眠りに入ることを妨げます。スマホを見ながら寝落ちするのは、その瞬間は気持ちいいと感じる方も多いかもしれませんが、良質な睡眠を妨げることにつながっています。

もう一つの「考え事」ですが、皆さんは明日の仕事や学校のことが気になったり、何かに悩んだりして、なかなか眠りにつくことができなかったことはありませんか。

考え事、特に不安なことが頭の中をぐるぐると何度も駆け回り、なかなか寝付けなかったり、途中で目が覚めることもあります。当然、睡眠の質には悪影響を与えることになり、早起きを妨げる要因にもつながっています。

過度なプレッシャーを感じている

 「朝〇時に絶対起きる」「早起きして〇〇を頑張る」―。こうした意気込みは本来、素晴らしいものですが、力が入り過ぎて「気負い」になっていませんか。気負い過ぎると、逆に早起きが難しくなります。

それは、「つらいけど頑張って」早起きしないといけない、と脳が感じてしまうからです。つらいものに対し、人間は避けようという本能が働きます。ましてや朝目覚めたときの意識レベルは低く、我慢する力がなかなか効きません。

その結果、朝起きれなくなるのです。さらに悪いことに、早起きを決心したにも関わらず、それができなければ自己肯定感の低下にもつながります。特に早起きは一日の一番初めに実行するものです。

早起きに失敗したとなると、その1日は失敗から始まることになり、暗い気持ちで1日をスタートすることになります。こうした日が何日か続くと、早起きすること自体をあきらめてしまうのです。

体内時計は25時間になっている

 朝起きる時間は、体内時計の影響を大きく受けています。地球の自転に合わせた24時間とは別に、私たちの体には独自のリズムを刻む「体内時計」があり、それが日常的な動きに大きな影響を与えます。

朝意識しなくとも目が覚め、徐々に活動的になり、夜になると眠くなるという習性は、この体内時計に由来するものです。早起きするには、この体内時計をいかに朝型に調整していくかがカギを握ります。

 しかし、やっかいなことにこの体内時計は24時間より、1時間多い25時間になっていると言われています。つまり、私たちは地球に住む以上、常に1時間足りない状態が続いているのです。

だから、規則正しい生活をしていたとしても、朝は眠く感じたり、夜はもう少し起きていたいと、夜更かししがちになるのです。これをリセットするには、朝起きたら朝日をしっかりと浴びる必要があります。朝日を浴びることで強制的に体が地球の時間と合わせてくれるのです。

なぜ、朝日を浴びると、体内時計が修正され起きれるようになるのか。それは、睡眠を促すメラトニンというホルモンの分泌が抑制されるからと言われています。

いずれにせよ、朝起きてしっかり朝日を浴びることが重要です。起きたら自然に朝日を浴びれるよう、窓のカーテンを開けておくことが早起きの一つの手になるかもしれません。

まとめ

 これまで早起きできない理由を見てきました。そもそも夜寝る時間が遅く、十分な睡眠時間を取れていなかったり、アルコールやスマホなどの影響で睡眠の質が低いなど、朝起きる以前に、夜寝るまでの問題が一つの大きな要因となっています。

早起きができるかどうかは、朝起きるときの問題というより、前日の夜をどう過ごすかにかかっていると言っても過言ではありません。また、早起きをしたいと思えば思うほど、それ自体がプレッシャーになり、かえって起きれなくなることもあります。

さらに、悪いことにそもそも人間の体内時計が25時間と24時間よりも1時間多く設定されており、常に時間が足りない=眠いという状態となっていたのです。

 しかし、それで早起きを諦めるのはもったいないです。以前、ご紹介したように早起きには時間が増える、頭が冴えて、仕事がはかどる、アイディアが湧きでる、健康や精神面も向上するなど多くのメリットがあります。

そこで次回は、具体的にどうすれば早起きができるか、具体的な方法をご紹介していきます。